近年、コロナ禍やスマートフォンの普及率上昇といった背景から、オンラインで手軽に商品の購入が可能なECの需要は増加傾向にあります。
ECは事業として参入しやすいため、消費者需要に比例するようにEC事業者数も大きく増加してきました。
しかし、ECサイトの運営を始めても、上手くいくとは限らないのが現実です。売上の低迷、物価の上昇、人員不足など、さまざまな問題に頭を悩ませる事業者も少なくありません。
本記事では『ECサイトの運営がつらい』『運営方法を見直したいけど何から始めていいかわからない』といったお悩みをお持ちの方へ、今から始められる解決方法をご紹介します。
ECサイト運営がつらい理由とは?課題を明確にする
1-1.現状の把握~何にストレスを感じているのか
まずは現在の状況について整理しましょう。
既にECサイトの運営を担当していて、その業務にストレスを感じている場合、理由の一つとして、膨大な作業量による現場の逼迫が考えられます。
ECサイトの運営では、市場や競合の調査、商品の登録や在庫の管理、商品の発送、顧客対応、広告の展開や分析など、業務が非常に多岐にわたります。
特に少人数でECサイトを運営している事業者の場合は、一人あたりの負荷が高く毎日目先のことで手一杯、という状況に陥りやすいといえるでしょう。
さらに、ECを展開している市場が常に新しい競合が現れる市場(=特に参入障壁の低 い市場)である場合、顧客の奪い合いになり、思うように売上が伸びないといった悩 みが生じることも考えられます。
これらはあくまで代表的な例であるため、必ずしもすべての事業者にあてはまるとい うわけではありません。つらい、不安だと立ち止まる前に、まずは現状と悩みを可視 化しましょう。そこから徐々に紐解いていき、解決の糸口を探っていくことが重要で す。
1-2.ECサイト運営において生じやすい課題とは
ECサイト運営には、共通して発生する問題点がいくつか存在します。
まず、在庫管理が挙げられます。目視でのチェックや手作業がメインでは、受注件数が増加すると手に負えなくなる懸念があります。
もし誤配送などでお客様に迷惑をかけてしまった場合、イメージダウンや購入機会の損失につながりかねません。
次に、カスタマーサポートの負担です。サイトの問い合わせフォーム、メール、電話など複数の窓口があれば、顧客対応が煩雑化してしまい、他の業務に支障をきたしてしまいます。
さらに、SEO対策や広告運用などのマーケティング業務も、専任の担当者がいないと効果的な施策を打ち出せず、集客や売上の低迷を招く要因となります。
1-3.運営上の課題を特定する
ここまでで、「何が不安要素なのか」「生じやすい課題とは」について考えてみました。
次は、サイトの課題をより明確に特定することが重要です。
具体的には、業務ごとに「どの作業が一番時間や労力を要しているのか」をリストアップし、問題点を可視化することから始めます。
例:一日の作業時間を8hとした場合
受注処理:4h、顧客対応:2h、雑務:1.5h…など
また、データ分析を行い、サイト訪問者数や購入率、離脱率などを確認し、ECサイトの構造上に問題点があるかを見極めることも効果的です。
どの業務を効率化するべきか、どんな施策が必要なのかを明確にし、無駄な作業は少しでも削減していきましょう。
- 課題解決への基本的なアプローチ:まずはここから始めよう
2-1.目標設定の見直し
ECサイト運営が効率的に進まない原因の一つは、目標設定が曖昧であることです。まず、運営の具体的な目標を明確に設定することから始めましょう。例えば、月間売上目標や、顧客リピート率の向上など、具体的な数値目標を掲げることが重要です。
そして設定した目標から逆算し、達成するために必要なタスクをリスト化します。リスト内で優先順位をつけることで、取り組むべき課題が明確になります。
特に、業務過多で疲労が溜まっている担当者にとっては、自分がすべき優先度の高いタスクへリソースを集中させることが不可欠です。
2-2.簡単に実践できる時間管理術
効率的なECサイトの運営には、適切な時間管理が欠かせません。ポモドーロ・テクニックやタイムブロッキングといった簡単に実践できる時間管理術を取り入れることも一つの手段と言えるでしょう。また、午前の時間帯は集中力を保ちやすいため、頭を使う作業は午前に設定し、午後からは非集中作業にするといった時間配分の仕方もおすすめです。
取り組むべきタスクが複数ある場合、その作業特性に応じてスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか。
2-3.業務フローの整理と改善
ここまでの流れをおさらいしましょう。
1-1:「何が不安要素なのか?」
1-2:「生じやすい課題とは?」
1-3:「日々の業務を見直し、課題と思われる箇所を特定する」
2-1:「ECサイト運営における目標設定から、逆算してタスクを考える」
2-2:「時間を上手く使うために」
問題点や取り組むべきタスクが少しずつ具体的になってきたのではないでしょうか。
次に取り組むべきは、現在の業務フローの整理と改善です。業務フローが非効率であると、無駄な作業や時間が発生し、全体のパフォーマンスが低下します。
実践しやすい手段としては、業務を行う順番や従業員間での役割分担を見直すことです。一人一人が適切な業務量であるか、適性に応じた配置であるかを考えることも重要です。
その上で、重複している作業やわざわざ手動で行っている部分があれば、自動化やツールの導入を検討しましょう。例えば、定型的なメールの返信や、手動で行っているデータ入力など、自動化できる部分はツールの導入で大幅に業務効率化を進めることが可能です。
導入費用などがネックに感じるかもしれませんが、空いたリソースを既存顧客のフォローや新規顧客の開拓に充てることによって、さらなる事業規模の拡大が見込めます。
- ECサイト運営を楽にするためのツールを使おう!
◇ツールの選び方と導入のコツ◇
先にも述べたように、ECサイト運営の効率化を図る上で、便利なツールの導入は非常に有効です。
業務自動化ツール以外にも、コミュニケーションツールやSEOのツールなどがあります。
今は多くの企業が便利なチャットツールや検索エンジン対策を最適化するためのツールを提供しているので、自社に合ったツールやシステムの情報を収集してみましょう。
各種ツール選定においては、導入のコストパフォーマンスや、現行のシステムとの互換性、使いやすさ(ユーザビリティ)を考慮する必要があります。
また、本格的に導入する前に、小規模なテスト導入を行いましょう。問題点や改善点 を洗い出し、同時に類似のツールやシステムがあれば比較検証をします。
自社の運営形態に合ったものを選び、段階的に導入することで、あなたがECサイト運営のストレスから解放される日も遠くないことでしょう。
- 最後に:ECサイト運営に悩むあなたへ
ネットショップ支援室が提供しているASPカートシステム『楽楽リピート』では、約 50店舗の自社ECサイト運営で培った定期・単品通販での売上アップノウハウ、700 社以上の事業者の声を落とし込むことで、これらの課題解決を可能にしています。
ECサイト運営上で工数がかかる業務の効率化はもちろん、施策・分析なども含めた 必要な機能をまるっと網羅。広告や物流など、多数の他社システムとの連携も可能で す。
・今使っているシステムが使いづらい…
・業務を効率化したいけど何から始めたらいいのか、どのシステムが合っているのか 分からない
・導入するとしたらどれくらいの費用がかかるの?
などお考えであれば、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
専任の担当者が一社一社に合ったプランをカスタマイズでご提案します!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
本記事が何かのお役に立てば幸いです。