BtoB、BtoC、CtoCって何が違う?基本のキの字から理解しよう!

BtoB、BtoC、CtoCって何が違う?基本のキの字から理解しよう!

企業の業績向上は経営者にとって大きな課題であり、時代に即した最先端のシステム導入が不可欠です。そのためには、業界で広く使用される用語にしっかりと理解を深めることが肝要です。ビジネス用語には「btob」や関連する「btoc」や「ctoc」などが存在しますが、これらの用語の違いを理解した上で、「btob」の基本を再学習しやすいよう、基本的かつ分かりやすくまとめていきます。

BtoBとは?

まず、「btob」は「b」「to」「b」の3つから構成されています。そのうち、toの前後についているbは法人を表す「business」の頭文字です。また、toは「○○へ」「○○に向いて」などの意味を持っています。この理由から、btobはbからbへの取引を指す言葉であり、「企業間取引」を表すものと言えます。

さらに、btobが「business to business」の略称であることを理解しておくと良いでしょう。つまり、btobは企業向けに商品やサービスを提供する取引のことを指します。btobの読み方は「ビートゥービー」または「ビーツービー」です。また、btobを表現する際、toを2に替え「b2b」にすることもあります。

btobは企業間取引であるため、提供される商品やサービスの相手も企業です。典型的な例としては卸売業が挙げられます。ここでは企業向けに部品や材料を販売し、一般消費者は対象外となります。製品のパッケージ制作企業も同様で、特定の製品を納める容器や箱を企業に提供しています。製品の生産は相手企業からの受注に基づいて行われ、一般消費者向けの販売は行われていません。また、企業向けのソフトやアプリの制作、コンサルタント業などもbtobに該当します。これらのサービスは主に企業を対象としており、その特徴として企業相手の取引が主要な部分を占めています。

BtoBに表現が似ているその他の取引

ある言葉を理解する際、その表現と類似する他の言葉も知っておくと役立ちます。例えば、btobと似た表現として「btoc」と「ctoc」があります。これらについて詳しく解説していきます。

BtoCとは?

まず、「btoc」は3つの言葉から構成されており、その中に含まれる「to」の意味はbtobと同じです。また、toの前にあるbはbtobと同様に「business」の頭文字を指し、toの後ろにあるcは「consumer」の頭文字です。

この構成から理解すると、btocの取引相手は一般消費者であり、企業が一般消費者向けに行う取引がbtocに該当します。具体的には、「business to consumer」の略称とされています。btocの発音は「ビートゥーシー」または「ビーツーシー」であり、btobがb2bと表記されるのと同様に、btocは「b2c」としても表現されることがあります。

btocの主な対象は一般消費者であり、その範囲は多岐にわたります。例えば、コンビニやスーパーマーケットなどの小売業は、日常生活に欠かせない商品を提供しています。また、交通サービスや娯楽施設もbtocの一例であり、広告手段としてのテレビコマーシャルも一般消費者をターゲットにしたものが多いです。btocは幅広い領域にわたる特徴を持っています。

CtoCとは?

同様に、こちらも「btob」や「btoc」と同様に3つの言葉から成り立っています。また、「to」の意味もこれまでお話したものと変わりません。さらに、ctocとbtobには、toの前後に使われる言葉が同じという共通点が見られます。ちなみに、ctocの前後にあるcは、消費者を意味する「consumer」の頭文字で、こちらはbtocにも使われている言葉です。

このような理由から、ctocは一般消費者間の取引を意味するものです。また、ctocの読み方は「シートゥーシー」あるいは「シーツーシー」であり、表記方法としてb2bやb2cと同じく「c2c」が使われることも押さえておきましょう。

ctocの大きな特徴は、商品の売り手も買い手も一般消費者というスタイルにあります。その一つ「フリーマーケット」などは身近な存在です。こちらは古くから行われていたもので、地域のイベントなどで見かける機会も多いでしょう。また、パソコンやスマートフォンの普及により、ctocはさらに身近な存在になりました。実際、自宅にいながらできる便利さから、オンライン上で個人間取引をする人が増えています。

取引相手の違いによるさまざまな違い

これまでご説明した取引のうち、企業が関与するのは「btob」と「btoc」の2つです。前者の場合、取引相手は企業であり、後者は一般消費者が対象です。したがって、商品販売やサービスの提供(以下、商品販売)などを行う際には、取引相手の違いによる様々な相違点を理解することが必要です。ここでは、それらのポイントについて詳しく解説していきます。

相手が法人であることによって生じる特徴

btobの場合、取引相手は企業、つまり「法人」であり、取引規模が一般的に大きいのが特徴です。その結果、取引の成功が企業の業績向上に直結する可能性が高まります。たとえ商品の単価が低くても、大量に取引されることから、高い取引額が期待できます。さらに、長期にわたる取引を築くことで安定的な収益を確保できるでしょう。ただし、このような取引の成立には多くの障壁が存在することを理解することが重要です。

企業は取引相手を選ぶ際、様々な基準を持ち、決済に関与する人数も多いという大きな特徴があります。また、取引においては論理的かつ慎重な判断が求められます。品質のレベルだけでなく、取引の継続性なども判断基準に含まれます。取引先を選ぶ際には、担当者の個人的な好みではなく、客観的な情報が重要とされます。

企業での決済には多くの人が関与します。最終的な意思決定者がいる一方で、その決定に至るプロセスは複雑で、時間がかかることが一般的です。また、途中で却下される可能性もあります。加えて、購入と利用が異なる人物になる場合もあります。これらの事情を考慮すると、法人との取引では商品を使用する社員にアピールするだけでなく、管理者に商品を活用させる魅力を伝えることが不可欠です。

相手が個人であることによって生じる特徴

一方で、btocの特徴は取引相手が一般消費者、つまり、個人であることです。これにより、商品販売においては取引金額が比較的低い傾向があります。一人あたりの取引個数が制限されるため、単価は低めになることが避けられません。中には趣味グッズなどを「大人買い」する人もいますが、一般的には企業との大規模な取引には及びません。

btocでは商品選びの基準が比較的少ないのが大きな特徴です。商品を購入するのは個人であり、購入先や商品選びに関与する人が限られています。他者のアドバイスを受けることもあるでしょうが、最終的な意思決定は購入者本人に委ねられることが一般的です。比較検討の項目も少なく、判断基準は個人の満足度に重点を置くことがあります。さらに、購入の意思決定までの時間が短く、金銭感覚と現場感覚が大きな影響を与えることも覚えておくべきです。

取引プロセスがシンプルなのは、意思決定に関与する人が比較的少ないからです。つまり、本人が納得すれば商品の購入が進む傾向があります。実際、商品を購入する人と取引を決定する人(お金を出す人)が同じ場合が多いです。そのため、商品に興味を持つ人の気持ちに訴えることで、自然と購入の意欲を高めることができるでしょう。

特徴に合わせたマーケティング戦略が必要

btobとbtocでは、取引対象だけでなく、取引プロセスや意思決定者も異なることが明らかになりました。そのため、それぞれの特徴に合わせたマーケティング戦略が不可欠です。

まず、btobの特徴に焦点を当てましょう。業績向上には既存の取引先との良好な関係維持が不可欠ですが、同時に新規取引先の開拓も欠かせません。リード(見込み客)の獲得手段として、展示会、セミナー、オフラインイベントの活用が考えられます。オンラインでの問い合わせや資料請求も可能にし、リード獲得後はメールや電話を通じてアプローチを行い、相手との接点を確立するようにしましょう。

取引には頻繁な商談が重要です。商談は対面だけでなく、オンラインでも行うことができます。何度か商談を重ね、情報を詰めていくことが鍵となります。支払い条件や法的な確認などもあり、取引の成立までには時間がかかることも覚悟が必要です。btobの成立には多くの段階があるため、条件をクリアすることが前提です。

一方で、btocの取引は比較的スムーズに成立することが一般的です。消費者との接触機会を増やし、認知度を上げることが大切です。自社商品をアピールし、消費者の購買意欲を高めることで、早期の商品購入に結びつきます。食料品や日用品などが主な対象で、即時購入やスピーディな決済が期待される傾向があります。もちろん、価格の高い商品も含まれますが、購入プロセスや意思決定の特性を理解し、適切な対応が求められます。

まとめ

今回は、btob、btoc、ctocの違いについて、基本から解説しました。これらの取引形態に合わせて適切なマーケティング戦略を展開することが重要です。業種や商品の特性に応じてリード獲得手段や商談の進め方を工夫し、取引相手の特性を理解した上でビジネス展開を進めましょう。

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